この記事では、外から仕入れた情報を自分の血肉にして、あなた独自のコンテンツに仕立てあげる方法をお伝えします。

この方法を取り入れることで、あなたは自分の知識をどんどん増やしながら、「あなたから話を聞きたい」とお客さんに指名されて、コンテンツを買ってもらえるようになります

逆にこの方法を知らないと、あなたは情報の取り入れ方がわからず、二番煎じの情報しか出せなくて、誰からも選ばれなくなってしまいます。

コンテンツ作成で最初にブチ当たる悩みは、

「本で読んだ情報って、自分のコンテンツに使っていいの?」
「同じこと言ってる人がほかにいるから、後出しじゃない?」
「じゃあ、何をネタに自分はコンテンツを作ればいいの?」

こんなところではないでしょうか。

ただのパクリにならない、
「あなたがそれを伝えることに意義がある」
といえるようなコンテンツに変えるための技法があります。

これから詳しくご紹介しますので、一緒に見ていきましょう。

売れるコンテンツの基本要素

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まず大前提として、世の中の誰も知らない、自分だけで作りだせる情報というものは存在しません。

情報は必ず外からやってきて、人びとの間を循環しているものなのです。

売れるコンテンツの要素とは何か。

それは、「情報価値×あなたらしさ」です。

「“らしさ”って何? そんなもんで勝負になるの?」
と言いたいかもしれません。

でも、冷静に考えてみてください。

稼ぐ系ジャンルを見ると、稼いでいる人は、知識と情報に数百万円単位の自己投資をしています。

非稼ぐ系も同じです。
どのジャンルにも、その道のプロフェッショナルがいます。

普通の私やあなたが、純粋に「情報力」だけで勝つのは無理なんです。

でも、“あなたらしさ”を表現して、その“らしさ”に惹きつけられる人が現れたら。

そこで、あなたのコンテンツを手に取ってもらえるようになるんです。

「完全オリジナルの情報は存在しない」と、はじめに書きました。

あらゆる情報は、その時代、その場に合わせて、形を変えて、人に伝えられていくのです。

元の情報が同一でも、その語り方、伝え方のバリエーションは無限です。

外から得た情報に“あなたらしさ”を乗せて人に伝える技法を、私は“語りなおし”と呼んでいます。

これはコンテンツ作成において、とても重要なスキルになるので、ぜひ習得してください。

あらゆる情報は“語りなおし”である

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コンテンツ作成の本題に入る前に、別の方面から、“語りなおし”の例をいくつか見てみましょう。

私はずっと以前、あるビジネスライターの方から聞いたことがあります。

「ビジネス業界ではドラッカー以降、新しい概念は生まれていない。
その後出版されているビジネス書は、すべて土台の焼き直しだ」
と。

もちろん、時代とともに市場は変わって、事例は常に新しいものが生まれています。

でも、土台の理論はずっと変わっていないのです。

創作の世界はどうでしょうか。

一説によれば、『HUNTER×HUNTER』のキメラアント編は、『ヒカルの碁』からインスパイア(触発)されて出来たといわれます。
(真相はわかりません)

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それ以外のクリエイター作品でも、実は別作品のキャラクターをモデルにしましたとか、そういう話はちらほらと聞きます。

クリエイティブな世界の作り手さえも、ゼロから物語を生みだしているわけではありません。

外からさまざまな刺激を受けているんです。

余談ですが、私は中国の軍記ものや歴史小説が好きで、よく読みます。
『史記』『太公望』『中原の虹』など

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たとえば、『三国志』を書かれた主な日本人作家は、吉川英治氏・横山光輝氏・北方謙三氏です。
(これ以外の作家もおられます)

歴史ものは、誰が書いても、大筋のストーリーとキャラ設定は一緒です。
作家のオリジナルではありません。

けれども、

「吉川三国志」にハマる人と、「横山三国志」にハマる人と、「北方三国志」にハマる人とが、それぞれいるのです。

学校の授業もそうです。
同じ科目の同じ教科書でも、先生によって全然違う授業になりますよね。
先生次第で、面白さも好き嫌いも、まったく変わってしまう。

そのくらい、同じ情報でも“誰が語るか”は重要なんです。

「内容が似てるから誰が出しても同じ」
「だから自分が作っても仕方ない」

とは、思わないでください。

では、具体的に“語りなおし”によってあなたのコンテンツを作る手順を、次にお伝えします。

“語りなおし”の基本プロセス

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「コンテンツの作り方がわからない」
「文章がなかなか書けない」

というあなたに、一番にお伝えしたいこと。

コンテンツは、「テーマ」と「相手」の2つが決まれば絶対に書けます。

コンテンツに限らず、あらゆる文章がそうです。

ですので、まず最初にやることは、

「誰に」「何を」伝えたいか決める

ことです。

「ほかの人も同じことを言ってる」とか、一切気にする必要はありません。

「今、目の前のこの人に情報を届けるのが、私の役目だ」

ぐらいに思ってみてください。

「自分が語るべきこと」のイメージが湧いてきたでしょうか。

私は、自分がコンテンツを作る側に回ってから、人のコンテンツをより自分に引きつけて読むようになりました。

参考になるコンテンツを開いて、

「私だったら、どう語りなおすかな……」

という視点で、つらつらと眺めてみるのです。

次に、素材集め(情報収集)です。

📚素材の主な仕入れ先📚

書籍
✅ネット記事
✅情報商材
✅YouTube動画

…etc.

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ここから、いよいよコンテンツ作成に入ります。

“語りなおし”の基本的なやり方は、

①素材の情報をインプットしたら、1日置く
②翌日、資料を見直さないで、内容を思い起こして書き出す

なぜ1日置くか。

インプットしてすぐに書きだすと、短期記憶で、テープレコーダーのように復唱してしまえるからです。
それだと、ただの写しになってしまいますよね。

1日置いたあと、元の資料を見ないで書き出すことで、自分の理解度を測れます。
自分が本当にわかっていないと、説明できません。

昨日読んだものは、今日になると何割かは忘れています。
この、ほどよく忘れているところがいいんです。

逆に残った部分は、あなたの記憶に定着したということです。
その部分は、自分の言葉で語りなおせます。

もうひとつは、取り入れた情報を頭の中で熟成させるためです。

今までに蓄積してきた知識と経験の中に、新しい情報が混じり合うのです。
食べたものが、身体の一部になるように。

書き出すときの表現方法は自由です。

目の前の相手に話すように書いてもいいですし。
ポイントを、箇条書きで整理してみるのもいいでしょう。
図解やマインドマップを使うのもアリです。

すでに持っている知識や経験など、ほかの情報と組み合わせると、なお良いです

そして、自分の言い回し、語り口で書き下ろしていく。
そうすることで“あなたらしさ”が宿ります。

ひと通り自分の言葉で書き下ろしたところで、あらためて資料を読み直します。
記憶に間違いがないか、重要な部分が抜けていないかチェックするためです。

必要に応じて、自分の文章を修正・補足してください。

以上が、単なる情報の横流しにならない、“語りなおし”のプロセスです。

これは同時に、自分自身の理解を深めるプロセスにもなります。

“語りなおし”6つの技法

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ここからは応用として、さらに具体的な“語りなおし”の技法をご紹介しましょう。

①行動に変換する

誰かの教材で何かを学んだら、その内容を実践する。
これは、言葉ではなく「行動」の語りなおしです。
言葉で理解して行動に移し、プロセスを言語化する。

言葉→行動→言葉

これが、もっともオリジナリティの高い“語りなおし”になります。

②事例・たとえ話を交える

私がこの記事の始めのほうで『三国志』の話を出したのも、ひとつの事例です。

元ネタが同じでも、事例が他人とかぶることは、ほとんどありません。

「自分にとって身近な話」を使うと、自分の個性を表現できます。

「相手にとってなじみのある話」を使うと、相手に受け入れられやすくなります。

バランスよく、取り入れてみてください。

③他者のコンテンツから、気づきや考察を得る

誰かのコンテンツを読んで、新しい気づきを得られることがあります。

書かれている内容をさらに深く掘り下げて、考察を展開することもできます。

元ネタのコンテンツは他人のものですが、そこから派生した気づきや考察はあなたのものです

堂々と、自分のネタとして使ってください。

④相手に合わせた切り口で語りなおす

同じ内容でも、「誰に伝えるか」によって、切り口はまったく別なものになります。

プロテインを例に挙げましょう。

筋肉をこよなく愛するあなたへ

せっかくトレーニングするなら、効果を最大限に!

質・量ともに筋肉を育てるには、タンパク質が必須。
集中的に鍛えてガンガン補給すれば、みるみるうちにマッスルボディに変貌します。

筋肉の増強をガチ支えして、筋トレライフのお供になるのがこのプロテインです。

健康的でキレイなお肌と髪を手に入れたいあなたへ

美しい肌・髪づくりを内側からサポート。

いくら美容液やトリートメントを付けても、材料のタンパク質が不足していると、イキイキとした肌や髪にはなれません。

バランスの取れた献立が難しくても、十分なタンパク質を取り入れて、キレイを持続させるのがこのプロテインです。

合格目指して受験勉強をがんばっているあなたへ

質の良いタンパク質/アミノ酸の供給で、集中力と記憶力アップ!

脳の細胞は、半分がタンパク質でできていることを知ってましたか?

神経伝達物質も、その材料はタンパク質です。
勉強のパフォーマンスを上げる栄養摂取が、受験合格の鍵を握っています。

満腹で眠くなることもなく、手軽に脳の栄養を補給して、シャープな頭脳を作るのがこのプロテインです。

プロテインって、なにも筋肉愛好家のためだけのアイテムじゃないんですよね。

要はタンパク質の補給なので、「タンパク質」の働きを調べれば、多方面のメリットが見つかるわけです。

※プロテインの過剰摂取は有害なので、分量に注意してください。

商品や情報に含まれる数ある要素の中から、相手の興味・関心を引くポイントに光を当てて、表現していく。

”たったひとりの相手”を想って伝えれば、“たったひとつの語り方”になります。

⑤難しい表現をわかりやすく語りなおす

多くの人が読みたがらない、内容は濃いけど難しい文章をわかりやすく語りなおせば、それだけで価値のある情報になります。

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ここで、ひとつ例文を出します。

私たちの一人ひとりに、「学習の視野」がある。

つまり私たちは、時間的にも空間的にも、ある一定の幅の視界の中で自身の有効性を評価するのだ。

行動の結果が自身の学習の視界を超えたところに生じるとき、直接的な経験から学ぶことが不可能になる。

引用文献:『学習する組織』P.65(ピーター・M・センゲ 英治出版)

意味わかりますかね?

これは、

「人は、あまりにも遠すぎる未来や、遠すぎる世界のことは、リアルに想像するのが難しい」

という問題提起をしているところです。

この、「リアルな想像のおよぶ範囲」のことを、本書では「学習の視野」と呼んでいます。

視野が狭くて、短期的な結果ばかり追う人
視野が広くて、長期的な目線でものごとを判断する人

こういう違いが出るのも、「学習の視野」の差で、説明できそうですね。

引用文を私の解釈で語りなおすと、

私たちにはそれぞれ、「リアルな想像のおよぶ範囲」というものがあります。

どこまで遠い未来を想像できるか。
どこまで遠い世界を想像できるか。

私たちは、自分がリアルに想像できる範囲内でしか、行動や意思決定の良し悪しについて、評価をくだせないのです。

行動や意思決定の結果は、すぐに表れるものばかりではありません。
何十年先にもなって初めて、「あのときのあの選択と行動が、こういう結果をもたらした」と、わかることもあるのです。

こういう、想像の範囲の限界を超えた、あまりにもスパンの長い物事に対しては、「自分の経験から学ぶ」という手法が通用しなくなります。

フィードバックが、ずっと先の話になるからです。

こんな感じでしょうか。

・前後の文脈を見て大ざっぱな意味を取る
・難しい言葉をわかりやすい言葉に置き替える
・1文ずつ、普通に読みやすい文に書き直す

こういう作業を一つひとつ行ってみると、

   べつに難しい話はしていない

ことがわかる場合も多いです。

専門性の高い情報源にあたるときに、このスキルは役に立ちます。

⑥他ジャンルから引っぱる

先日、『工作の思考』という本を読んでいました。
子どものころから60歳を過ぎても、ずっと工作が趣味だという人が書いた本です。

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工作って、完璧に設計図どおりに作製しても、予期せぬ問題はかならず起こるものだそうで。

いざ動かしてみると、外部環境とか、さまざまな要因がからみ合って、計算外のことがどうしても出てくる。

自分の手で作った経験がたくさんある人ほど
「うまくいかないのが当たり前」
という感覚が身についていて、

ひとつも自分で作った経験がない人ほど
「設計図どおりに組み立てたらそのとおりに動くんでしょ」
と思っているものなんです。

私はこの話を読んで、ふと、
「ネットビジネスでも、同じことが言えるかもしれないな」
という連想が浮かびました。

私は一時期ノウハウコレクターで、「再現性」という言葉にすぐ飛びついていました。

「再現性の高いノウハウを手に入れたら、初心者でもストレートに成果を出せる」と思ってたんですね。

でも実は、経験者ほど「うまくいかないのが当たり前」であることを知っている。

この事実から、

「どんな優れたノウハウでも、一発で成功できるわけじゃない。
それよりも、フィードバックと再試行の繰り返しが大事。
うまくいかないからといって、すぐに諦めないでください」

とか、たとえばそういう方向に話を転がしていけば、工作の話がビジネスの話につながるわけです。

こんなふうに、まったくの別ジャンルから素材を持ってくるやり方があります。

すこし高度ですが、これができれば最強のスキルになるので、挑戦してみてください。

“語りなおし”は、言い替えれば翻訳です

難しい日本語を易しい日本語に翻訳する。
学者向けの表現をサラリーマン向けに翻訳する。

読み手にピッタリの翻訳をして手渡すことで、

「ほかに同じ情報があったとしても、この人のコンテンツで学びたい」

と言ってもらえるようになるんです。

どの技法からでもいいので、ぜひ実践してもらえたらと思います。

まとめ

🖊️“語りなおし”基本プロセス🖊️

(1)「誰に」「何を」伝えたいか決める
(2)元ネタの情報(素材)を集める
(3)素材の情報をインプットして、1日置く
(4)翌日、資料を見直さないで、内容を思い起こして書き出す
(5)(4)のあとで資料を見直して、間違いや抜けがないかチェック
(6)必要に応じて、自分の文章を修正・補足する

🖋️“語りなおし”応用技法🖋️

(1)「行動」に変換する
(2)事例・たとえ話を交える
(3)他者コンテンツから、気づきや考察を得る
(4)相手に合わせた切り口で語りなおす
(5)難しい表現をわかりやすく語りなおす
(6)他ジャンルから引っぱる

パクリと“語りなおし”の客観的な線引きは、正直ありません。

でも、自分のフィルターを通すことで、情報が血肉になって、人に語れるものになります。

ですから、自信を持ってやってほしいです。

これができるようになれば、

「この人が私のために欲しいコンテンツを届けてくれた」

と、お客さんから感謝されるようになり、永続的に価値を提供して、自分も豊かになれます。

あなたがコンテンツを介して、お客さんとよい関係を結べますように。